知らなくてもいいこと

世界の戦争や難民、貧困、そこにいる人たち、その地域。日本にいたら、知らなくてもいい(かもしれない)ことを実体験から。

シリアの子どもカルタ展 Introduction

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 “シリアの子どもカルタ展”へようこそ。

 

トルコで避難生活を送るシリア人の子ども達と、カルタをつくりました。

絵札や読み札に使われている絵や文章は、子ども達がかきました。

戦争と避難により学校に行かれず、字の読み書きや友達と遊ぶ機会がなかった子ども達。テント教室に通い、母国語であるアラビア語を書けるようになったり、色を使って絵を描けるようになりました。

 

初めは鉛筆の持ち方を知らなかったり、「自由に」絵を描くことも難しかったです。

勉強したり遊んだりといった子どもとして当たり前にできるはずのことを、してこられなかった彼ら/彼女らの経験不足を少しずつ補ってきました。

 

戦闘機や戦車、死体、血が流れている絵を描くこともあります。

このカルタづくりでは、子ども達の好きなことや夢を表現してもらいました。カルタとして完成したことで、子ども達の夢が一歩実現しました。カルタは無事に、子ども達に届きました。

 

本来は、カルタ完成後に子ども達の原画と共に展覧会を開催することも考えていました。残念ながら新型コロナウイルス感染症の拡大により、展覧会実施の見通しを立てられないため、こちらで公開いたします。

いま、世界中で忍耐強さが求められています。子ども達の絵や文章が、世界中へのエールにもなることを願います。

 

このカルタづくりは、メリーファンディングにより実現しました。プロジェクトの詳細はこちらからご覧ください。

www.felissimo.co.jp

 

 

子ども達の絵からカルタへデザインしていただいたのは、神戸でみんなでアートしよう!!+株式会社コウベノモリトのみなさまです。

www.facebook.com

 

作成に携わってくださったみなさまに、心から御礼申し上げます。

 

どうぞお気軽に、この展覧会をお楽しみください。

 

※カルタについてちょこっと説明

このカルタは、シリア人の子ども達の母国語であるアラビア語から作りました。

アラビア語は28文字あるので、28組の絵札・読札があります。アラビア語の文法や、子ども達の表現力から、“必ず文頭にその文字を使う”というルールは緩くなっています。アルファベットとカッコ内で読み方を記載しています。ちなみに、アラビア語は日本語とは逆に右→左に書きます。この活動は、特定非営利活動法人ホープフル・タッチの子どもの教育・発達支援活動の一環として実施しました。

www.hopefultouch-jp.org

 

 

 

カルタの絵や文章をかいた子ども達

 

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子ども達が学ぶテント教室

 

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アラビア語やトルコ語、算数などを勉強

 

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子ども達が大好きなお絵かきの時間

 

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戦争での体験を描く子ども達も

 

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「日本」「トルコ」「シリア」の繋がりを描いた男の子

 

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カルタを受け取った男の子

 

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カルタを並べて観察